アメリカ独立を考える

7月4日はアメリカ独立記念日。アメリカ史上最も重要な出来事を記念する日で、いわば、アメリカの誕生日です。

アメリカの独立(アメリカ革命)

当時、アメリカはイギリスの植民地であり、税制に対する不満などからイギリス軍との抗争が起こっていました。18世紀後半、アメリカ東部13州の代表がフィラデルフィアで会議を行い、イギリスからの独立を目指すことを決議したのが7月2日。そして、トマス・ジェファソンを中心に作成した『アメリカ独立宣言』を一般に公開した1776年7月4日が、アメリカ独立の日とされています。
諸外国では「君主制」が常識であった当時、絶対的権力を持っていたイギリス国王に立ち向かい、『アメリカ合衆国』という共和制国家を誕生させました。アメリカ独立の背景には、この自由主義・共和主義の考えが大きく影響しています。複数の国の植民地であった過去、そして絶対王政のイギリスからの独立を経たからこそ、今の自由で多様なアメリカがあると思うと感慨深いものがあります。

独立記念日のお祝い

日本にも建国記念日はありますが、日本人にとっては、数ある祝日の1つくらいにしか感じていないように思います。それに対してアメリカの独立記念日は、全米各地で花火が打ち上げられたり、野外コンサートやスポーツイベントの開催、パレードなど、国全体が盛大にアメリカの建国を祝います。ちなみに、アメリカでは多くの州で花火の使用が禁止されていますが、この独立記念日の時期だけ花火が販売されるのだそうです。
独立決議案を可決した1776年、大陸会議に出席した代議員の一人であるジョン・アダムスは、妻に宛てた手紙にこのように記したそうです。
「この日は、大陸の端から端まで至る所で、華やかなパレードやショー、ゲーム、スポーツを行い、号砲をとどろかせ、鐘を鳴らし、かがり火を焚き、灯りをともして、これからも永遠に祝うべきである」
軍事力の誇示を目的としていた独立直後と今とでは、お祝いの形は違えど、アメリカの人々にとって、この日がとても大事な日であることには変わりないようです。