盲導犬について考える

今日、4月の最終水曜日は「国際盲導犬の日」だ。
1989年4月26日に国際盲導犬学校連盟が発足したことを記念し制定された。
今年で35年。意外と歴史が浅いと感じたが、世界的に見ると、組織的な盲導犬の訓練が始まったのは1916年のドイツ。
さらに遡って紀元1世紀の頃から、イタリアのポンペイという村の壁に、目の見えない・見えにくい人が犬と一緒に歩いている様子が描かれているそうだ。遥か昔からの、犬と人間との結び付きが感じられる。

子どもの頃、「盲導犬クイールの一生」という実在の犬を追った写真集を学校の図書室で見て、それをもとに制作された映画『クイール』を観たいと親にねだって映画館に連れて行ってもらった記憶がある。
犬がたまらなく健気で可愛く、人生で初めて涙を流した映画となった。

盲導犬については、犬の尊厳の観点から考えると賛否両論あり、犬たちの実情を把握していない自分が軽々しく意見を述べるべきではないのかも知れない。
が、盲導犬が傍にいてくれることで、物理的にも精神的にも大きな支えとなる人々が少なからず存在することは確かだろう。
盲導犬という存在を否定するのではなく、犬の尊厳を考えず劣悪な環境下で飼育するような行為にこそ、Noと言いたい。

ちなみに、最近よく街中などでも見かけるようになった「ほじょ犬」マークをご存じだろうか。目や耳、手足に障がいがある人をサポートする「盲導犬、介助犬、聴導犬」を総称して「ほじょ犬」と呼んでいる。

近所に、売上の一部が介護犬育成のための募金になる自販機があるので、喉がかわいていたらなるべくここで買うようにしている。

微々たるものではあろうが、少しでも犬たちが幸せに過ごせるための一助になってほしいと願いながら…